2015年8月1日土曜日

2、お父さんとお母さんが好きすぎて・・・

 
 
ずっと怖かったこと
 
 
小さい頃から、わたしは母がすごく好きです。
 
 
 
母が家にいないときは、
 
早く帰ってきてほしいなと思いました。
 
けっこう、寂しがりやだったんですね。
 
  
 
だから、母がPTAの用事などで家にいないと、心配になって、
 
「お母さんが誰かにつれていかれる」とか、
 
「こわい人にケガをさせられる」とか、
 
そんな変な夢をよく見たものです。
 
 
 
 
父のことも大好きでした。
 
それで、今でも覚えていることがあります。
 
 
 
父によく似た顔の男性が、わたしが遊んでいる公園の横を、車で通ったのです。
 
「あ、お父さんだ」
 
そう思って、走っていって手をふったのですが、
 
気づいてくれませんでした。
 
 
それが悲しくて、わたしは泣いたのですが、
 
家に帰って「お父さん。今日、公園の横の道、車で走ったじゃろ?」と聞くと、
 
「ん?走っとらんよ?」
 
と言われたのです。
 
 
この時の不思議な感覚は、今でも印象に残っています。
 
 
 
 
 
いつか、父と母と別れなければいけない
 

 
わたしにとって、父や母がいなくなること、ちがう世界に行ってしまうこと、
 
それは、とても怖いことでした。
 
 
 
だから、父や母がいつか必ず死んでしまうという現実は、
 
なによりも恐怖でした。
 
 
 
自分を安心させ、ほっとさせてくれる存在が、
 
好きで好きで、ずっと一緒にいたい存在が、
 
いつかわたしを置いて消えてしまう。
 
 
 
それはいつか現実に起こることだけれども、
 
わたしには耐えられない。
 
 
 
これを読んでいるみなさんは、そんなこと、考えたことありませんか?
 
 
 
 
 

 
 
 
 
カテゴリ ”光雲が仏教を求めた理由”
 
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